日本の国体とは



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公開日:2022/8/16    

日本の国体についてまとめます。

■日本の国体とは

国体とは、国のあり方、その国がその国たらしめているもの、国の体をなしているものの事です。

それを踏まえて日本の国体とは何でしょうか。例えば「国の場所は太平洋と中国大陸に挟まれてる。人口が何人いる。GDPがどれくらいあるか」ではありません。 日本の国体とは、私の考えは「日本という国が成立してから約2000年もの間、万世一系の天皇を君主として、日本国民と君主が一つにまとまっていること(君民一体)」です。

約4万年前に人類が日本に到達し、その後も北方や南方、中国大陸の方から断続的に様々な人種が日本列島に流入しました。中東から渡ってきた人もいます。 そういった様々な人たちや思想を日本はを受け入れ、日本になじむように改良し土着化させてきました。自己の主体性を保ちながら相手を尊重し調和を図ることができるのが日本人の特徴であり、誇るべきことであります。

■天皇と国民の関係

日本の国体を深く考える上で、天皇と国民の関係について知る必要があります。

天皇の役割は、日本国を「治らす/知らす(しらす。一つにまとめる)」ことです。これは天照大御神が、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の天孫降臨の際に授けた「天壌無窮の神勅」にある通りです。 現在ではGHQによって作られた日本国憲法に書いてある通り、天皇は象徴となり、国事行為を行うのが天皇の役割に変わったかと思うかもしれませんが、 本来は知らすことが天皇の役割であり、象徴であるということが知らすことであると考えるが自然であると思います。

そして国を一つにまとめるために天皇が行っている事は「君民一体となって国民に寄り添い、そして日本国民の安寧と幸せを祈る」事です。それで国が一つにまとまるのかと思うかもしれませんが、 日本国ができてから現在に至るまで、天皇はいつも日本国民の事を考えてきました。例えば仁徳天皇は、民の家のかまどから煙が立ち上がっていないことをみて、国民の生活が苦しいことを理解し3年間税金を集めなかった話や、 昭和天皇が敗戦時に、自分の命がどうなっても良いから国民を救って欲しいとマッカーサーに申し出たこと、または東日本大震災時に被災者のもとへ赴き、ひざを突き合わせて国民と話をする天皇陛下の姿をみて、 何か心を動かされる人も多かったのではないかと思います。私はこういった天皇と国民の関係性が正に日本の国体を表しているのだと考えております。

<君主と国民の関係性の他国との違い>

こういった天皇と国民の関係性は、特に西洋圏における君主と国民の関係とは全く異なるものです。西洋では君主と国民は「支配する側」と「支配される側」あるいは「搾取する側」と「搾取される側」という関係性になっている一方、 日本においては、少なくても国民の側から見ても「天皇に支配されている」または「天皇から搾取されている」と思ったことは一度もない筈です。その証拠に国民の側から天皇を倒そうという動きは過去から一度もありませんでした。 なお他国の君主が住んでいる場所は高い塀に囲われており、敵からはもちろん自国民からの侵入を防ぐような構造になっていますが、天皇の住んでいる御所は他国とは異なり、塀などに囲われていないことからも分かります。

■女系天皇の問題点

女系天皇とは、天皇の子供が女性で、その女性と皇族ではない男性が結婚してできた子供が次の天皇になる場合、その天皇を(例え男性であっても)女系天皇といいます。 本来、父親をずっと辿っていくと歴代天皇と繋がり神武天皇まで遡ることができるのですが、女系天皇になった場合は父親をたどっても神武天皇まで遡れなくなり、 それは神武天皇から脈々と続いてきた天皇家の血筋が途絶えてしまうことを意味しており、天皇としての正当性を失ってしまうことになります。

今の万世一系の天皇においては誰もその正当性について疑問視する人はいませんが、女系天皇になった時点でその正当性を失ったと考え、ある人は今の天皇を認める、ある人は今の天皇は認めないという事態に陥ることになり、 これこそが日本の分断を招いてしまうことになります。これが女系天皇の問題である理由です。

なお、女系天皇になっても神武天皇に繋げることができるのではないかと思うかもしれませんが、少なくてもY染色体DNAからは神武天皇にたどり着くことはできないことは科学的に立証されています。 また男系男子は、顔が父親あるいは祖父に非常に似ているという事が私達自身の経験からも分かっており、その血筋を受け継いでいる事を実感できるのではないかと思います。 つまり男系男子を続けていると、その男子は神武天皇の顔の面影を残しているに違いないのです。昔の人はY染色体DNAの事は理解していなくても、経験として男系男子が血筋を受け継いでいると考えてきたのです。




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